翠月の零れる呟き

日常の呟き

『ただ生きる』




わずかに残り

冷たい風に揺れる紅い葉


春は溢れる花で

息詰まる世界を

桜色に染め


夏は眩しい青葉で

蝉時雨のなか

暑さに耐え


こうして


なにも変わらない

灰色の世界


北風舞い散る

儚い彩り


ただひたすらに

愚痴も溢さず

ため息もつかず


ただ生きる


春霞の中

夏の蒼い空の下

秋の穏やかな夕暮れ

冬の冷たい風



ただひたすら

生きてる


ありがとう


何一つ挫けず

春に又


天晴れと

花を咲かせる


ただひたすらに

ありがとう

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