翠月の零れる呟き

日常の呟き

『ほんの少し不安になったりする』



生きてきた道程が

長くなればなる程に


傷がたくさんついて

痛みが増えていく


味わい深いとか

経験とか言うけど


我慢できない痛みは

いつか薄れていくのかな?


歩けば歩くほど

傷が深くなっていき


我慢すればするほど

痛みも増していく気がする


もっとずっと先で

痛みも味わい深くなるのかな?


そこまで

歩き続けていけるのかな?


ほんの少し

不安になったりする

『春の嵐の夜に一人』



雨が痛い

冷たくて痛い


滝の中にいるみたい

何も聞こえない


土砂降りと小雨の波が

次々通りすぎていく


今日一日の嫌なこと

一緒に洗い流して欲しい


この強い風で

遠くへ蹴飛ばして欲しい


何もかも

消して欲しい

『季節と季節の隙間が好き』


夕闇が遅くなって


風が心地よく感じる

心が緩んで優しく揺れる


そんな夕暮れは

季節と季節の隙間だけ


だから

とても短い


一瞬で通り過ぎるから

逃さないよう大切にしたい