翠月の零れる呟き

日常の呟き

『月が満ちた夜だけ』





月が満ちた夜だけ

君を想い泣く


明るい夜空に

君を探す


僕を置いて

そっち側へ逝った君


責めてないよ


ただ大きすぎる悲しみと

重たすぎる淋しさに

どうしたらいいのか

わからないだけだよ


人は慣れるという

人は時が経てばという


僕のこの想いは

そんな簡単なことじゃない


耳を塞ぐ

心閉ざす

口を噤む


頭の中では

何もかもわかってるよ

わかったつもりではいるよ


ただね

いつまでも

どこまでも


心が君を探して泣くんだ

心が君を恋しがるんだ


僕が君に触れたいんだ

僕が君を抱きしめたいんだ


君のいない毎日が

いつまでも淋しいんだ



月が満ちた夜だけ

君の思い出を溢れるままに

僕は思いきり泣くんだよ


一人静かに

君の星を探しながら

『命と向き合う』






命と向き合う


花散らせの風に

儚く揺れる


桜の花の散るように

潔く力強く


圧倒的な尊さ


そんな命と

向き合う


情けないほどに

オロオロしたり

心が細くなったり


己の弱さすら

眩しくて見失う


そんな強さを


今、まさに今

その命をもって

教えてくれている


かなわない


かなわないままに

ただ寄り添っていたい


多分

それでいい


正解なんてない


ただ、ただ

この世の理として


目の前の尊い命と

向き合うと


心に誓う

『春ですよ』





難しいことは

いらないよ


教科書なんかも

いらないよ


楽しい?

苦しい?


それ次第


シンプルで

いいんだよ


立ち止まって

俯いたって


小さな花や花びらが

キラキラしてるよ


見上げるばかりじゃ

転んじゃうよ


上向き

前向き


どこ見てたって

構わないよ


あっち向いてホイ

それでいい


何一つ

ルールなんてない


大きな声で

それらしいこと叫んでる


この世界は

そんなのばかり目立つだけ


正しくても

間違ってても


どうでもいいよ


君がどうしたいか

君が心地いいか


それだけで

大丈夫だよ